明るい工場

宮本百合子

明るい工場書籍情報

底本:「宮本百合子全集 第九巻」新日本出版社
   1980(昭和55)年9月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本「宮本百合子全集 第六巻」河出書房
   1952(昭和27)年12月発行
初出:「働く婦人」
   1932(昭和7)年9、10月合併号
入力:柴田卓治
校正:米田進

明るい工場 7

宮本百合子

 ソヴェト同盟の工場では五人に一人ぐらいの割合で婦人労働者の間から代議員というのを選んでいる。これは党員ではないが、ソヴェト同盟がプロレタリア・農民の国であり、社会主義の社会を建設してゆき、益々富み、階級のない社会とするためには、どういう風に働かなければならないかということを理解し、実践する婦人労働者を皆が選んで、職場でのあらゆることについての相談役、世話役、説明役となって貰うのである。ソヴェト同盟が搾り専門の社長、重役を工場から追っぱらったと同時に、監督とか世話役とか天くだりの役員を廃絶し、みんなが順ぐり互の仕事を監督し合い、技術を向上するよう励まし合ってゆくプロレタリアらしいやりかたが、この代議員というものに現われている。